翼工房つばさこうぼうと申します。
今まではお寺の設計専門の設計事務所で実績をコツコツと積み上げてきました。
そこで培った設計のノウハウや空間手法を使い住宅デザインも手掛けています。
簡単にゆうと既存(元々作られている音源)部分で心地よい気に入った部分を切り取りそれにドラム等を乗せてまた新しく作り替える。
どこにもない新たな曲が生まれます。
ボクの設計者としての考えは正にソレです。
すでに存在している音(既製品)に施主と話し合い生まれてゆく個性を混ぜ新しい音楽(空間)が生まれるのです。
コストの面では ボクはお寺の設計も手掛けていますがお寺等は寸法など規格外がほとんどなのでオーダーメイドが常であり
金額も桁違いとなります。
しかし住宅はあらゆる既製品が存在し金額も抑えられますし十分魅力的な毎日を過ごしたくなる家は作れます
ただし当たり前の場所にそれを使用しても他と代わり映えのない家に・・
どうせならワクワクするようなカフェよりも落ち着くそんな空間でありたい
既製品と個性で彩ればあなただけのアーキテクトに
ただとてもコストは重要ですがそればかりを意識すると結局安っぽくなりかねません
既存の音と閃きで作る新しい音楽と同じく既製品とアイディアで新しい住まいの空間をデザインする
これがボクの建築はサンプリングとゆう考え方です。
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社寺建築の事務所で長年設計をしてきました。
力強い柱の納まり、光の入り方、風の抜け、余白の取り方、—お寺は「何もないようで、全てがある」空間です。
そうした空間の「構成力」「静けさ」「時間を受け入れる設計」は、今の住宅にこそ必要だと感じています。
ぼくは、“和風の家”を作りたいわけではありません。
モダンでシンプルな住まいの中に、社寺で学んだ“空間を整える力”を活かし、住む人が自然と深呼吸できるような設計を目指しています。
家は道具ではなく、心の居場所です。静かに、芯のある住宅を、丁寧につくっていきたいと思っています。
社寺建築ばかりを手掛けてきた自分が、住宅を設計する—その“らしさ”とはなんだろうか、と。
それでも、一つだけ信じていた事がありました。
「見えないものを整える力」は、寺でも家でも変わらないはずだと。
この家では、光と風の通り道を一番に考えました。
敷地に立ち最初に頭の中に描いたのは、北側に開く大きな開口部でした。
日差しではなく、“静かな光”を取り込むための窓です。
この家の北側には手付かずの森があります、ここを最大限に活かしたい。
「南に開口部を」というのがセオリーですが、それは今回捨てました。
お寺の本堂に入るといつも思うんです。
光は、照らすものではなく、満ちるものなんだと。
北の大窓から入る柔らかな光は、時間と共に壁を滑り、空間に「静けさ」を降ろしてくれる。
大きな壁にできる影が時を教えてくれる。
だからこの家には吹抜けを設け空と光と空気が、ゆっくりと“家の中を流れるように”仕掛けをつくりました。
どこに座っても落ち着き空を望める。
違う部屋に居ても同じ空を見上げる。
もっというなら子供達が巣立って行っても同じ空を見ているかなぁと想いを馳せる。
何もしていなくても、心がほどけていく
暮らしの動線や使い勝手の“正解”ではなく、気配の流れで捉える—そんな設計です。
特別なことは、していません。
けれど、この家を訪れた人は皆、最初に驚き、しばらく黙ってからこう言います。
「なんか、いいね」と。
その“なんか”の正体を、僕はずっと考えています。
そして、これからも、その“なんか”を設計し続けていくと思います。
最初の住宅は、この先の基準になりました。
この家のように、「静かに、強く。」そんな空間を、これからもつくっていきたいと思っています。
何かをデザインする時、僕の中には社寺建築で培った空間の感覚がいつもある。
光の入れ方、余白の取り方、四季との対話。
人が静かに呼吸できる場所を作る技術はこの現場で育まれてきました。
「人は集う」「静けさがある」「時間が滞在する」
そんな空間の基本は、社寺の設計で体に染み込んだ。
僕にとっては“古さ“ではなく“深さ“です。